とことわのその ― 獣と絡まり蔦が這い ―【加筆修正版更新中】
「どんな人? 康はけっこうかっこよくて、お金もってる人だって言ってたけど」

「やだ。なにその説明」

もう少しちゃんとした説明をしてくれ。
それではわたしが顔とお金に釣られたみたいに聞こえてしまう。

「まあ、康の語彙力だとこうなるよ。で、どんな人なの?」

「大人みたいな子どもみたいな(ひと)

そしてショートケーキの苺は最後に食べる(ひと)
コーヒーはブラックで、だけどピーマンの苦みだけは子どもの頃から苦手だと言う(ひと)

わたしがピーマンの肉詰めをつくろうとしたとき、邑木さんはそれを隠そうとした。

素直にピーマンが苦手だと言えばいいのに、茄子の肉詰めにしないか、とさりげなく代替案を出し、しきりにこのピーマンは痛んでると思うだのなんだの、ケチをつけた。
まるで子どもだ。

「いくつなの、彼氏」

「三十……七?」

ちゃんと覚えてないんかい、ともる子ちゃんが笑う。

「じゃあ、もしかしたらその彼とは展開が早いかもね」

「展開って?」
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