好きになっちゃ、だめでしたか?
待ち合わせは自宅の最寄り駅だった。
快晴の天気で、空はどこまでも水色が広がっている。
気温もちょうどよくて、ときどき吹いてくる風が気持ちいい。
天気はすごくよくてデートには最適な日なのに、心はそんな天気とは反対で……。
空よりも、グレー色の地面に目を向けてしまう。
小走りで駅に行くと、春樹君が1人立っている姿が目にはいってきた。
こうして遠目から見ると、本当に彼はわたしには不釣り合いなほどにかっこいい。春樹君の周囲だけ、空気が違って見える。
それに、私服もシンプルにジーンズにジャケットで、いつもよりも大人っぽさが漂っていた。
彼の横に立っているるいさんを想像すると、2人はまるで雑誌から出てきた人たちのように思える。
わたしなんて……。
立ち止まっているわたしに春樹君が気付き、近寄ってきた。
「おはよう」
「あ、うん、おはよう」
今日の天気のように、春樹君の笑顔が眩しい。
「どうしたの? そんなところで」
「あ、ううん。なんか忘れ物しちゃったかもって」
へへっと笑うと、春樹君も同じように顔を綻ばせた。
「大丈夫?」
「うん、勘違いみたい」
「そっか、それじゃあ早速移動しようか」
電車に乗り、少し遠くにある水族館を目指す。
車内は空いていてわたしたちは座席に腰かけた。
いつもよりも距離が近いように感じるのは、多分座席の間隔が狭いせいだ。
右腕が春樹君の左腕とぶつかっている。心臓がはやく動きすぎて、少しだけ息苦しい。
彼の好きな人がわたしじゃなくても、やっぱり彼の隣から離れたくない。でも……隣にいると苦しくなってしまう。
「春樹君は、水族館、好き?」
「うん、好きだよ。魚たちが泳いでる姿ってあまり見られないし」
「確かに、そうだよね」
「留衣は好き? 水族館」
「うん、もちろん好きだよ。今日行くところ、ちょっと暗くて幻想的だよね」
「確かに。ちゃんと手繋いでないと、留衣迷子になっちゃうかもね」
と春樹君は笑う。
「そ、そんなことないよ。子どもじゃないんだから」
快晴の天気で、空はどこまでも水色が広がっている。
気温もちょうどよくて、ときどき吹いてくる風が気持ちいい。
天気はすごくよくてデートには最適な日なのに、心はそんな天気とは反対で……。
空よりも、グレー色の地面に目を向けてしまう。
小走りで駅に行くと、春樹君が1人立っている姿が目にはいってきた。
こうして遠目から見ると、本当に彼はわたしには不釣り合いなほどにかっこいい。春樹君の周囲だけ、空気が違って見える。
それに、私服もシンプルにジーンズにジャケットで、いつもよりも大人っぽさが漂っていた。
彼の横に立っているるいさんを想像すると、2人はまるで雑誌から出てきた人たちのように思える。
わたしなんて……。
立ち止まっているわたしに春樹君が気付き、近寄ってきた。
「おはよう」
「あ、うん、おはよう」
今日の天気のように、春樹君の笑顔が眩しい。
「どうしたの? そんなところで」
「あ、ううん。なんか忘れ物しちゃったかもって」
へへっと笑うと、春樹君も同じように顔を綻ばせた。
「大丈夫?」
「うん、勘違いみたい」
「そっか、それじゃあ早速移動しようか」
電車に乗り、少し遠くにある水族館を目指す。
車内は空いていてわたしたちは座席に腰かけた。
いつもよりも距離が近いように感じるのは、多分座席の間隔が狭いせいだ。
右腕が春樹君の左腕とぶつかっている。心臓がはやく動きすぎて、少しだけ息苦しい。
彼の好きな人がわたしじゃなくても、やっぱり彼の隣から離れたくない。でも……隣にいると苦しくなってしまう。
「春樹君は、水族館、好き?」
「うん、好きだよ。魚たちが泳いでる姿ってあまり見られないし」
「確かに、そうだよね」
「留衣は好き? 水族館」
「うん、もちろん好きだよ。今日行くところ、ちょっと暗くて幻想的だよね」
「確かに。ちゃんと手繋いでないと、留衣迷子になっちゃうかもね」
と春樹君は笑う。
「そ、そんなことないよ。子どもじゃないんだから」