双子を極秘出産したら、エリート外科医の容赦ない溺愛に包まれました
たっぷりと遊ばせてもらったと顔に書いてあったからだ。

いつもなら公園遊びをさせたとしてもスーパーへ行く時間、夕食の時間が気になって、早々に切り上げなくてはならない。

遊び足りないと泣かれてしまうこともある。

子供は遊ぶのが仕事だなんていうけれど、そうさせてあげられないことをもどかしく思う日々だった。

だからふたりのすっきりとした顔を見るだけで、彼に来てもらえてよかったと素直に思えたのだ。

我ながら単純だ、と自分でも思う。けれど一方で当然だとも感じている。

子育てはいつだって現実で、助けてくれる手はいくつあっても足りないくらい。

ここまでほとんどひとりでふたりを育ててきた葵には、その手がどれほどありがたいものなのかよくわかる。

「こんなにゆっくりとできた週末、ふたりが生まれてからはじめてだった。ありがとう」

葵は素直な言葉を口にする。

とはいえ、気にかかることがひとつだけあって、迷いながら葵は彼に問いかけた。

「……でも晃介って、こんなに子供好きだったっけ?」

晃介がふたりにここまでよくしてくれることを少し不思議に感じたのだ。
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