双子を極秘出産したら、エリート外科医の容赦ない溺愛に包まれました

騙し打ちの見合い話

葵とクリスマスのプレゼントを買いに出掛けてから約二週間後の金曜日、晃介は父とともに都内の料亭を訪れた。

厚生労働大臣政務官との顔合わせのためである。

はじめて父から話を聞いた時は面倒だと思ったものの、今はビジネスだと割り切っている。病院と厚生労働省とは切っても切れない関係だ。

でも案内された部屋に足を踏み入れた瞬間、嫌な予感がして眉を寄せる。

先に着いていた相手方の顔ぶれが晃介が予想していたのとは少し違っていたからだ。

相手方は二名。

ひとりは父と同じくらいの年齢の男性だ。まず間違いなく厚生労働大臣政務官だろう。そこまでは想定内だ。

問題は、その隣の若い女性だった。

もちろん秘書という可能性もあるだろう。だが彼女は、仕事用とは思えないような明るい色と派手なデザインのワンピースを着ている。

茶色い巻き毛と大きな石のついたネックレスとピアスは、やはり仕事中のそれとは思えなかった。

「ああ、山里(やまざと)政務官、お待たせして申し訳ありません」

「いやいや、こちらが早く着いたのですよ」

父と政務官が挨拶を交わしている間、女性が父ではなく晃介に向かって、にっこりと笑いかけてくるの不可解だった。

今日は、政務官と晃介の顔合わせだと聞いていたけれど……。
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