息霊ーイキリョウー/長編ホラーミステリー
いわくの地/その3
多田のこういった類の事象に対するメンタリズムは、今の律子にとって有難かった。
”もう少し掘り下げて聞いてみよう…”
さらに律子は、”あのこと”にも触れてみることにした。
「…それと、この静町もフォッサマグナの中に入っていますよね?」
「ああ、それもほぼど真ん中だね。…お嬢さんは、フォッサマグナのこと、詳しいのかい?」
「いえ、基本知識程度です。でも、どうなんでしょうか…。折れ曲がった日本列島でそれこそ中心の大断層帯なら、やっぱり、大昔から大地の変動は激しかったと思うんですが…。それが、そこの土地に代々住む人々にも、何か風土的に影響を及ぼすとかってこと、あり得ませんかね?」
「あるね…。私はそう思う。この辺りの風土やら昔からの言い伝えなんかに興味持って調べているのも、そんなことと無関係じゃないよ」
多田からは律子の期待する、その通りの言葉がガッツリ返ってきた。
...
「…この地面の下は、今もおどろおどろしいほどのマグマが活発に活動してるだろうよ。その荒ぶる地に先祖代々住んでりゃあ、どこか人と自然とが作用しあうってことはね…。」
「じゃあ、それが連綿と人の遺伝子のような、目には見えないエネルギーが存在して、それに引き寄せられたとしても不思議はないですかね…?」
「うーん、要は作用しあうか否か…。人によっては、何にも感じすにスルーで一生を終るだろう。むしろ、大半はこっちのケースってことで…。霊感が強いとかってのとはまた違う、自然と人間の”気”どうしの共振…、そんなイメージかな。もっとも、私なんかはスルーの方だろうけど(苦笑)」
「…」
律子は多田の表情をじっと見つめて、しばらく無言のままだった。
今日、克也とこの多田からたて続けにこのような話を聞けること自体、何か”さだめ”を感じずにはいられなかったのだ。
そして、ここで5時の終業チャイムが庁舎内に響いた…。
多田のこういった類の事象に対するメンタリズムは、今の律子にとって有難かった。
”もう少し掘り下げて聞いてみよう…”
さらに律子は、”あのこと”にも触れてみることにした。
「…それと、この静町もフォッサマグナの中に入っていますよね?」
「ああ、それもほぼど真ん中だね。…お嬢さんは、フォッサマグナのこと、詳しいのかい?」
「いえ、基本知識程度です。でも、どうなんでしょうか…。折れ曲がった日本列島でそれこそ中心の大断層帯なら、やっぱり、大昔から大地の変動は激しかったと思うんですが…。それが、そこの土地に代々住む人々にも、何か風土的に影響を及ぼすとかってこと、あり得ませんかね?」
「あるね…。私はそう思う。この辺りの風土やら昔からの言い伝えなんかに興味持って調べているのも、そんなことと無関係じゃないよ」
多田からは律子の期待する、その通りの言葉がガッツリ返ってきた。
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「…この地面の下は、今もおどろおどろしいほどのマグマが活発に活動してるだろうよ。その荒ぶる地に先祖代々住んでりゃあ、どこか人と自然とが作用しあうってことはね…。」
「じゃあ、それが連綿と人の遺伝子のような、目には見えないエネルギーが存在して、それに引き寄せられたとしても不思議はないですかね…?」
「うーん、要は作用しあうか否か…。人によっては、何にも感じすにスルーで一生を終るだろう。むしろ、大半はこっちのケースってことで…。霊感が強いとかってのとはまた違う、自然と人間の”気”どうしの共振…、そんなイメージかな。もっとも、私なんかはスルーの方だろうけど(苦笑)」
「…」
律子は多田の表情をじっと見つめて、しばらく無言のままだった。
今日、克也とこの多田からたて続けにこのような話を聞けること自体、何か”さだめ”を感じずにはいられなかったのだ。
そして、ここで5時の終業チャイムが庁舎内に響いた…。