ストロベリーキャンドル
放課後…
「月葉…ちょっと来て…」
流、輝羅…瑠奈に呼ばれた…きっと嶺緒のことだう…そうだよね…普通は気になるよね….だよね…呼び出されてそのまま図書室に来た。
「月葉…言いにくかったらいいんだけどさ…嶺緒の様子ってどうなの?」
「…」
「もしかして、悪いの?」
あぁ…泣きたい…
「嶺緒は…事故のせいで…」
あぁー…視界が涙のせいでボロボロと涙が出てる…
「事故のせいで?」
「えっ!?もしかして…いやでも…嶺緒のお母さん目が覚めたって…」
「嶺緒…記憶なくなっちゃった…」
「「「えっ…」」」
どんどん涙が出てくる。強くなるって心に誓ったに…ダメだな…嶺緒のことになると涙が止まんない。
「嘘だろ…そんなことって…」
「なんで…なんで嶺緒が…」
みんなの方を向くとみんな泣いている…嶺緒…嶺緒のことでこんなに悲しむ人がいるんだよ…泣いてくれるんだよ…悲しい思いさせちゃダメだよ…お願いだから記憶戻って…
「月葉…辛かったね…一人で抱え込んで…ごめんね…」
「俺も…嶺緒がこんなことになっているなんて…思ってもいなかった…」
「月葉…よくこの二週間一人で抱え込んで来て…なんの力になれなくてごめんね…」
「み…んな…ごめん…今まで言わないで…ごめん…」
「月葉もつらかったはずだもん…謝んないで…」
「み…んな…」
・・・・
あれから何十分、いや1時間は泣いた。
「月葉。嶺緒本当に覚えていないの?」
「うん.…」
「何も?」
「うん…」
「そっか…」
「流どうかした?」
「いや…もし、一つでも記憶がるならば記憶が戻る可能性は十分に高い…」
「うん…でも本当に何も覚えていないんだよね…」
綺麗に忘れてしまっているから…
「月葉、嶺緒に会うことはできない?」
えっ!?記憶が失っている嶺緒の元に行くと自分がかえって傷つく。それなのに会おうと思うの?
「まだ入院してるけど、もう少ししたら退院できると思うけど」
「会ってちゃんと話したい」
「私も!!」
「私も....」
「みんな…だけど記憶なくしているからみんなのことも覚えていないんだよ…ショック受けると思う…」
「それは重々承知の上…」
「それにキャラが全然違う人みたいになっているけど」
「どんな感じで?」
どんな感じで…ツン?怖い?
「一匹狼みたいな感じ」
「全然違うじゃん」
「それな!!でも目を見て話さないとわからないこととかあるから会いたい」
「うん!!」
「わかった…おばさんに聞いておく」
「ありがとう」
その後私たちは4人で帰った。
・・・・
『結城』この名前の書いてある家の前に立っている。こうやって嶺緒の家の前に立っているのいつぶりだろう。ドキドキしながらもインターホンを押す。
──ピーンポーン
──ガチャ
「はーい!どちら様?」
出た!しかも相手は…
「この声もしかして…澪緒!?」
「月葉ねーちゃん!」
そう…相手は澪緒だった。久しぶりに会うなー…
──ドドドドッ
ん?
──ガチャ
「月葉ねーちゃん!!」
「うっわ!!びっくりした」
そう言って澪緒が扉を開けて、飛びついてきた。
「久しぶりー!!月葉ねーちゃん!!」
「久しぶりだねー元気だった?」
「うん!!」
「そっか!!」
変わってなくて安心だ!
「澪緒…ずっと外にいないで中には入りなさい」
家の中からおばさんが出てきた。
「はーい」
「お邪魔しまーす」
「今日はどうしたの?」
「おばさんに用があって…」
「私?」
なんか急に緊張してきた。なんて言えばいい?普通に言えばいいのかな?よしっ!!
「流と輝羅と瑠奈が嶺緒に会いたいって言ってて…」
「えっ?」
やっぱりそうなるよね…絶対ダメって言われる…
「みんなは嶺緒が記憶ないこと知ってるの?」
「うん…」
「そっかー…みんなにあったとしても分からないのに会いたいの?」
「うん」
確かに…みんな嶺緒と会ったとしても『誰』としか言わない。だけど、会いたいんだ…記憶がなくても、友達なんだから。
「わかった…あってもいいよ」
「本当に!?」
えっ!!いいの!?
「うん…だけどはっきり言って傷ついてもいいの?」
「うん」
「わかった。先生には私から言っとくから、みんなに言っといて」
「うん!!」
それから私は澪緒とちょっと遊んで、家に帰った。家にはお父さんとお兄ちゃん以外はいた。
夕ご飯を食べて、お風呂に入って布団の中に入った。布団に入ってスマホで動画を見ている。最近のお気に入りのグループの動画を見ていた。
──ブーブーブー
スマホ電話が入った。相手は…綺羅だ!!
急いで電話に出る…
「もしもし?」
『もしもし月葉?聞いてくれたの?』
「あっ!!忘れてた!!」
『まさか聞いてないの?』
「聞いた!聞いたよ」
おばさんに聞いてのはいいけど、みんなに伝えるという大事なものを忘れてた
『おばさん、なんでって?』
「いいよって。だけど傷ついても知らないよって」
『あね。でも会わせてくれるんだね』
「そうだね。ありがとう電話かけてくれて」
『ううん。いいよ。じゃあねー』
「バイバイ。二人には私から言っとくから!」
『おっけい!!』
電話を切り終わった後、2人にLINEをした。
[オバさんから許可降りたよ!]
二人とも返事が[やったー!!]だった。いつ会えるか分からないけど、色々な意味で楽しみだな。
そうして私は眠りについた。