ストロベリーキャンドル

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高校2年生になって二日目のLHRの時間。

今、まさに前期の学級委員を決めている。でも私には関係のないこと。私がクラスの学級委員長になんてなれるわけがない。

「では、学級委員の立候補がいないみたいなので、推薦にしたいと思います。誰かいいと思う方はいますか?」

生徒会役員の朱里(あかり)さんが仕切っている。

私は彼女とあまり話したことがない。いや、話したことがある覚えがないけど彼女に学級委員長になってもらいたいと思っている。

だけど、生徒会役員は学級委員にはなれない。というか、一つ突っ込ませてもらいたいことがある。

2年生が始まって二日目なのに推薦とかきついと思うんだけど....絶対無理でしょ。知らない子ばっかりなんだもん。

「はいっ!!」

シーンとしている教室の中で大きな声が響いた。大声を出していたのは、流だ!!

「月葉がいいと思います!」

「はぁ〜!?」

急に何を言い出したかと思ったらまさかの私を推薦ですか?

「あんまり知らない子だけどいいかもしれないね」

「良かった〜私やりたくないんだよね〜」

クラス中がざわざわとし始めた。

「はいはい、静かに。崎谷さんどうですか?やってみたいという気持ちはありますか?」

ついに担任まで出てきちゃった。

どうしよう....この流れ断りにくくない?私にやれるの?まずまず私にこのクラスをまとめることができるのかな?でもここで断ったら絶対に決まんないよね?私が折れて学級委員長をやるしかないのかな?覚悟を決めろ私。よしっ!

「わかりました。学級委員長やります」

「よっしゃー」と騒ぐ男子。女子も安心したような顔をしている。

「では前期の学級委員長は崎谷月葉さんでいいですか?」

「はーい」というクラスの人たち。でもま〜学級委員長をやっていれば成績が良くなるし、プラスに考えよう。
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