続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「……颯のお母さん……一人で颯を産んで……不安だったろうね……」

俺が、美弥の髪を漉くと、美弥が悲しげに俺の瞳をじっと見つめた。

美弥を見ると、少しだけ母さんを思い出す。長い黒髪に、大きな瞳で、よく笑う、優しい母さんだった。小さい頃は、母さんが笑ってくれるだけで、裕福じゃなくても、幸せだった。

「少しだけ美弥に似てんだ……。泣き虫なクセに、無理して笑ったり、頑張り屋なとことか、我慢するとことかさ……って、俺、マザコンじゃねぇからな」

寂しさを隠す為に、意地悪な顔をして見せた俺に気づいたのか、美弥は、俺の背中に両手を回して、俺の身体をぎゅっと抱きしめた。

美弥の体温がじんわり伝染してくる。美弥の身体と触れ合っていると、陽だまりみたいに温かくて、ずっとこうして居たくなる。
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