続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「美弥ー、これいる?」

大きなカートを引きながら、俺は、大容量の洗剤のパックを持ち上げた。

「あっ、それ欲しい!いい匂いするの」

墓参りの後、俺達は、外資系の大型ディスカウントストアに来ていた。俺も美弥も共働きのため、なかなか細かく日用品を買いに来る暇がない。

今までみたいにネットで頼めば済む話だが、俺は、新婚気分を味わいたくて、美弥を帰りに此処に誘った。

ついでに、あるモノも欲しくて。

「ねぇ、颯、入浴剤も買っておいてもいい?」

美弥が、箱で抱えているのは、ミルクバスの入浴剤の詰め合わせだ。

「何?どうせ俺に見られるし、悪戯されんだから、もう入浴剤入れるのやめたら?俺も色々すんのに見やすいし」

「颯っ!やめてよ、そんな事言うの、誰かに聞かれたらどうするの?!」

美弥が、小さな唇を尖らせて、ぷいっとそっぽを向いた。

「こんなとこに誰が居んだよ。それに、俺は、誰に聞かれても構わないね。何なら次こそ、浴槽で、最後まで襲ってやるからな」

「な……なんて事いうの……」

小さく唇を震わせながら、目をまん丸にする美弥を見れば、もっともっと言葉で虐めたくなる。

「なんて事?何?好きな女が、よがる姿に興奮しながら、風呂場でセックスしちゃいけねぇ決まり、ってあんの?」

俺はワザと、美弥が恥ずかしがるような単語を羅列して言葉に吐く。

「やだ……もうやめて……」

それだけ、小さく呟くと、真っ赤になって口籠もった美弥が、手に持っていたミルクバスの詰め合わせを、そっとカートに入れた。

「ぷっ……結局入れんのかよ、ま、いいけど」

「ちょっとでも……颯に見られないように……したいもん」

「俺、美弥の身体で見てないとこねぇけど」

「えぇっ……」

(驚くとこかよ……)

美弥が、俺に裸を見せるのを恥ずかしがるのは、いじらしいが、到底理解は出来ない。散々俺にあちこち触れられて、もう俺に、見せてないところもなければ、美弥の身体で俺が知らないところなんて1ミリもない。
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