続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「ちゃんと、何?」
「言わないもんっ、言ったら叶わないもん」
「お、今年は強気だな。いっつも、もじもじしてるくせに」
「も……もじもじなんて、してないもんっ」
美弥は、小さな唇をきゅっと、結ぶとだんまりを決め込んで、ぷいっとそっぽを向いた。
「あ……」
「美弥?どした?」
美弥の小さな声と共に、俺も美弥と同じ方向に視線を向ける。
そこには、リンゴ飴の屋台の前に、着物姿の、俺のよく知ってる女が見えた。
「へぇ……面白いな、見に行こうぜ」
「え、颯っ……」
俺は、人混みで離れないように繋いだ美弥の掌の指先を絡めながら、リンゴ飴屋へと急いだ。