続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「京、私の会社の同僚の綾乃美弥ちゃんと、副社長の安堂颯さん。二人は、恋人同士なんだよ」

麻美から、颯の恋人と紹介された途端に、颯に絡められままの指先が嬉しいのに、むず痒くなる。

「あ、麻美が、いつもお世話になってます」

麻美が、嬉しそうに、京を見つめると、恋人繋ぎをした指先に力を込めて、恥ずかしそうに笑った。

「そういや、年末に星川社長と会ったけど、麻美、交際認めてもらったんだって?」

麻美が、頬を染めながら、小さく頷く。

「良かったね、麻美ちゃん」

「ありがと」

麻美が、こんなに幸せそうに笑うのは初めて見たかもしれない。

「お互い今年は、いい一年になるといいね。あ!ついでに宣伝。京、昨年だした曲が、SNSでバズって、ちょっとした有名人になってね、今年は、地方での単独ライブが決まったの。もしかしたらテレビ局も、くるかもなんだよー、見かけたら応援宜しく」

「へぇ、何なら安堂不動産のテレビCMの曲お願いしようかな」

「本当!ラッキー」

「こら、麻美」

京が、慌てて、颯にとんでもないですと頭を下げるのを見て、麻美がクスクスと笑った。

「じゃあ、また会社で。今年も美弥の事、宜しくな」

「こちらのこそ。じゃあまた会社で」

麻美は、リンゴ飴を持つ手を小さく振ると、京に寄り添いながら、雑踏に消えていく。
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