続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
仕事始めからの、一月の企画営業第一課の忙しさは、想像してた以上だった。目の前の案件をこなしてもこなしても、湧いてくる、

「ふぅ……」

「はい、美弥ちゃんの紅茶も淹れてきたよ」

「麻美ちゃん、ありがとう」

麻美は、どういたしまして、微笑んだ。自身の手元に置かれた、レモンティーの香りが鼻を掠めて、心が落ちつく。

「それにしても、年明けて、もう月末かー」

麻美が、パソコンを睨みながら、小さなため息を吐き出した。

「年明けの一月が、こんなに忙しいと思わなかった」

肩をすくめた私を見ながら、麻美が、両腕を上げて、うんと伸びをする。

「美弥ちゃんは、初めてだもんね。うちは、賃貸物件絡みの業務処理も多いからね」

私は、こくこく、と頷きながら、レモンティーに口付けた。

年明けから、春先の4月入居予定でマイホームを購入している、お客様から受注を頂いていた、システムキッチンの現場への納品もかなり多い。

更には、企業の新入社員や、新しい土地で大学生活を始める学生達が、三月入居目指して、安堂不動産の所有する、賃貸マンションやアパートへの賃貸契約希望が殺到し、私たち、営業アシスタントの内勤業務も、膨れ上がっていた。
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