続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「はぁ……」

先に頼んだ、ホットカフェラテをかき混ぜながら、私は、小さな溜息を吐き出した。私は、和志との待ち合わせの5分前に喫茶店に辿り着いたが、和志から15分程に遅れる為、先に中に入っていてほしいと連絡が入ったからだ。

「……雨降るのかな……」

窓際の席に案内された私は、窓越しに、暗くなってきた空を見上げる。

「さっきまで、晴れてたのに……」

両親が、亡くなってから、まだ未成年で高校二年生だった私は、父親の従兄弟にあたる、和志の家に引き取られた。

和志には、奥さんと、私より年上の娘が1人居たが、突然現れた、血の繋がりと言ってもかなり薄い私に、おばさんやお姉さんの態度は目に見えて冷たく、迷惑しているのは、明らかだった。

和志は、血の繋がりがあるからか、私に対して優しく接してくれたが、主にスプリングのバネを製造する、小さな金物工場を経営している和志は、ほとんど家には居なかった。

そんな環境に、居心地の悪さを感じていた私は、朝は新聞配達、夜はコンビニのアルバイトで貯めたお金を元手に、高校を卒業してすぐに、共同風呂に、共同トイレの家賃15000円のアパートに移り住み、再びアルバイトをしながら、奨学金でインテリアの専門学校を卒業した。
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