続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
私は、そのまま、土砂降りの雨の中、苦しくて、涙が止まらなくて、小さくうずくまった。
「……やっぱり王子様の、お姫様にはなれない……」
ーーーーどのくらいそうしていただろうか。
全身に当たる雨粒が、もう下着の中まで浸透して、身体の底から震えてくる。
(寒い……もうどうでもいい……)
その時だった。
ふいに、身体に降り注いでいた雨粒が止む。
「ばかね。いくら野良猫でも雨宿りくらいしなさいよっ」
聞き覚えのある声に、私は、俯いていた顔をゆっくり上げた。
「……み……かこさん」
そこには、真っ赤な傘を、私に差し出した実花子が、眉間に皺を寄せて、私を見下ろしていた。