続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
私の聞こうとした事を、的確に答えると、チャーハンを炒めながら、鍋のスープをかき混ぜている。

職場でも、実花子のデキる女の噂は、勝手に耳に入ってくるが、本当に美人で、仕事も料理もできて、頭の回転まで速い人だなと羨ましくなる。

こんな才色兼備の有能な(ひと)なら、康二も颯との結婚をすぐに認めるのかもしれないな、なんて思った。

「ルイボスティー飲める?」

「あ、飲めます。好きです」

「あっそ」

実花子が、エプロン姿で半身振り返ると、私を睨んでいる。

「ねぇ、ちょっと、まだ?さっさと颯に連絡しなさいよ。何?珍しいわね、喧嘩?」

「いえ……その」

「あぁっ、もうっ面倒くさいわね……じゃあ何?社長に何が言われた?」

社長というフレーズに、思わず、反応した私を眺めながら、実花子が、深皿にチャーハンをよそって、ダイニングテーブルにことりと置いた。

「社長に何言われたか、知らないけど、颯に言えばいいでしょ?野良猫1匹守れないような男じゃないんだから」

実花子が、白いスープ皿にコンソメスープをよそうと、チャーハンの横に置く。
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