続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「美弥……良かった」
実花子との電話を切った俺は、情けなく床に座り込んだ。
ミャーが甘えたように、床に座り込んだ俺の足の間で丸くなる。
残業を終えて、自宅に戻ると電気も点いておらず、出迎えたのが、ミャーだけで、俺の心臓は止まりそうな程に冷んやりした。
朝一緒に出勤した際は、夜はハンバーグを作ると言っていたが、冷蔵庫には、材料が手付かずで入っており、すぐに美弥に何かあったと思った。美弥と連絡が付かなかった時間は1時間も経っていなかったのに、俺は、もう美弥に十日も会えていないかのように、狼狽した。
「……体調不良か……」
朝一緒に出勤した時は、変わりがないように思ったが、最近の美弥は、時折、何か考え事をしているようで、俺は、それが気になっていた。
何度か訊ねたが、美弥は、勿論、何でもない、大丈夫の一点張りだ。
明日は、実花子と出勤してくる筈だ。俺も早めに出勤して美弥に一刻でも早く会いたい。
ピロロロロン……ピロロロロン……
ふいに鳴った電話に、慌てて液晶画面を確認した俺は、一呼吸置いてから、スマホをスワイプした。