続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
ーーーー思いも寄らなかった。

確かに、颯は、避妊具をつけることもあったが、つけないこともあった。今までは、それでも、生理が不順ながらもきていたため、まさか妊娠の可能性があるなんて、思ってもみなかった。

(どうしよう……もし、赤ちゃんができていたら……)

実花子が、リビングから戻ってくると、小さな縦長の箱を私に差し出した。

「えと……妊娠検査薬……?」

「使いかけだけど……で、使い方は、箱の裏に書いてあるから。あげる。どうせアンタ、こういうコトに疎そうだから、どれ買えばいいかとか分かんないでしょ。また、落ち着いたら検査してみたら?」

私は、箱の裏をまじまじと見つめた。

そしてふと、先ほどの実花子の言葉を反芻しながら、箱を開ければ、2個入りの記載なのに、1個しか入ってない。

「え……?実花子さん妊娠してるのっ?」

驚きの余り、思わず声に出した私を見ながら、実花子が、顔を真っ赤にしている。

「ばかっ。違う。妊娠してるのかと思って検査したけど、私は生理が遅れてるだけだったから……そもそも千歳が……」

そこまで言うと、実花子は恥ずかしそうに口籠もった。

つまり、千歳とそういう事をした際に、千歳が、避妊をしていなかった事があったという事だ。
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