続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「颯の女性関係も嫌なの……もっと私だけを見て大事にしてくれる人がいいから」

颯は、その写真を眺めてから、眉間に眉を寄せた。

「これか?親父に言われたの。てゆうか、何聞いたか知んないけど、親父からこんな写真見せられたからって、何で俺の方を信じねぇんだよっ!」

颯の怒りを含んだ声に、身体は、ビクンと震えた。

「颯みたいな人が……私に本気な訳ないのに、いつか飽きたら捨てられるのに、私が馬鹿だったの」

「美弥っ!いい加減にしろよ!」

颯の両手が、私の肩に食い込んだ。

「なぁ、美弥、マジで本気だって言ってんだろ!お前しかいらない!俺の隣がそんなに窮屈なら、今日にでも辞表出してやるから!」

ーーーーもうやめて。嘘を吐くのが限界になってくる。

颯が好きで好きでどうしようもないの。
迷惑かけたくないの。

「そういう強引で勝手に決めちゃうとこも……嫌なのっ。もう……颯の事、好きだって、思えないからっ」

無理やり立ち上がった、私の手首を、颯が、掴み上げる。

「待てよ、話終わってねぇだろ!何隠してる?何が俺に言えない?何で急にそんなこと言い出した?俺を納得させてから行けよっ!」

「離してっ!もう颯と話したくないっ!別れるからっ!」

「美弥っ!」

その時、コンコンとノックの音が響いて、私は颯に掴まれていた手首を振り解いた。

扉が開けば、ベージュのセットアップスーツ姿の実花子が、入ってくる。

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