続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「何て……ひっく……私って……ダメなんだろう」

ーーー自分自身が、嫌になる。

いつもいつも、上手くいかない。

どんなに頑張っても、努力しても、結局最後はひとりぼっちだ。


(……ひとりぼっち?)

私は、ハンカチで雑に顔を拭うと、無理やり涙を引っ込める。

ーーーー違う。

ひとりぼっちじゃない。

私には、大事な、小さな宝物ができたから。

何があってと守ってあげたい。守らなきゃならない。愛しい人との小さな宝物を。


「着きましたよ」

私は、タクシー運転手に料金を払うと、タワーマンションのエントランスを潜り、いつものようにエレベーターの最上階のボタンを押した。
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