続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
俺は、会社の地下駐車場に向かうと、車のエンジンをかけ、迷う事なく、自宅マンションへと向かう。美弥に渡しているカード型のマスターキーにはGPSが付いているからだ。

「……マジつけといて良かった。すぐ行くからな」

スマホで位置情報を辿れば、美弥は、まだ俺の家に居る。

何とか美弥が、あの家に居る間に捕まえなければならない。

きっと、美弥は、何らかしら俺に言えない事情を抱えていて、そのせいで、俺と別れなければならない状況なんだろう。

涙をいっぱい溜めて、堪えていた美弥の姿を思い出す。美弥は、平気なフリをしていたつもりだろうが、俺には美弥が、今すぐにでも泣き出しそうにしている顔にしか見えなかった。

『颯のこと好きだって思えないから』

美弥は、どんな気持ちで俺に、あんな嘘を()いたんだろうか。

何で俺は、嘘だって分かってたのに美弥を行かせてしまったんだろうか。

「頼むから……」

俺は、祈るような気持ちで、マンションの地下駐車場に車を停めると、慌ててエレベーターに飛び乗った。

指紋認証で扉を開ける。


「美弥っ!」

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