続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「断るよ。いまは、兄と弟のただの兄弟ゲンカだからね」

「……そう、かよ」

俺は、麗夜のネクタイを掴み上げると、顔をグイと寄せた。

「上等だな。麗夜、殴るなら殴れよ、倍の数、殴ってやるから」

「これだから、育ちの悪いホステスの子供は嫌なんだよ。今から言うこと、しっかり聞いてね」

悪意にまみれた麗夜の言葉に、激しい怒りが、腹の底から湧いてくる。

「……黙れ……美弥の事も、母さんの事も、次同じこと言ったら……俺、何するか分かんねぇからっ!」

「あ、そう」

麗夜は、俺から、パッと手を離すと、嫌味なほどに美しい笑みを向けた。

「教えといてあげるね。僕の望みはね、颯の持ってるモノ、全部貰う事だから」

「……何、言ってんの?」 

「せいぜい、頑張って」

麗夜は、ふんと鼻を鳴らすと、散らばった写真を踏みつけながら、扉を閉めた。
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