続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「颯、遅れてごめんなさい」

視線を上げれば、ベージュのスーツのセットアップに、栗色の髪を一つに纏め、黒のトレンチコート姿の実花子が、立っている。

「あ、実花子」

「何、どしたの?」

「親父って、今日ゴルフだっけ?」

「えぇ、星川社長とゴルフって、聞いてるけど?何か問題でも?」

俺は、もう一度喫茶店を見た。

あれは、確かに親父だった。さすがに俺が親父を、見間違える訳がない。

じゃあ相手は誰だ?

嘘をついてまで、会うあの男は、どういう関係なんだろうか?
アイツが、何、企んでるのか分からないが、嫌な予感で胸が騒がしくなる。

「颯?どうかしたの?」

「いや、なんでもない、行こうか」

(親父が、どんな手を使ってこようと、美弥を守るだけだ)

俺は、小さな疑問と一緒にラテを飲み干すと、席を立ち、ゴミ箱に放り込んだ。
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