続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「一時的に会社が傾いても、問題ない。要は、颯は、うちの銀行からの融資減らされたら、アウトレットモールの建設もあるのに、資金繰りがキツくなるわよね?そしたら、株価ももれなく、影響を受けて一時的に下がる。株価が下がれば、上役や株主達も黙ってないし、そんな資金状況じゃ、得意先や世間の安堂不動産に向ける目も一時的に厳しくなる。ここまで言えばわかる?」

英玲奈の言葉に、俺は唇を噛み締めた。

「ようは、俺が責任取って、辞任しろってことかよ。それか、お前ら役員達で俺への不信任案出そうって訳か。さすが、麗夜は陰湿だな」

英玲奈が、スマホでTwittorのコメントに返信しながら、にっこりと笑う。

「そんなにコワイ顔しないで。対談引き受けてくれたら、そんな事しない。颯は、アタシの事嫌いかもだけど、アタシは、颯の顔が好きだよ」  

「俺は、お前も麗夜も大嫌いだ」

「そんな事言わないでよ。ビジネス相手には優しくして」

英玲奈は、背伸びをすると、俺の頬に唇を落とす。

「英玲奈っ!」

咎める間も無く、再びシャッターの音が響く。

「じゃあ、来週ホテルで待ち合わせね、また連絡するねー」

閉められた扉を睨みつけながら、俺は、頬を拭った。
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