続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「私ね……颯が、私の事を好きで、必要としてくれるのなら、自信なんてないけど……泣き虫だけど、颯の側がいいのっ……どこにも行きたくないっ」

「ばか。どこにも行かせるかよ」

颯が、表情を緩めると、私の瞳をじっとみつめたまま、コツンと額を寄せた。

「……英玲奈のこと聞いたよな?来週火曜の15時から、ホテルオオヤマで雑誌の対談特集の撮影で会うから……麗夜の事だから、マスコミ張らせてるかも。俺と英玲奈のことが面白おかしく騒がれるのを期待してそうだから。美弥が、傷つくように……で、俺がそんな美弥をみて、動揺して、仕事でミスするか、暴力沙汰起こすのを待ってんだよ」

「うん、分かってる……だから、もう颯の居ないとこで泣いたりしないから。私ね、もっと強くなりたいの、颯が、心配しないように」

颯が、額を離すと、ふっと嬉しそうに笑った。

「いつから、そんな強くなった?」

「え?……強くなったかな。強くなりたいけど……」

「さすが、俺の惚れた女だな」

颯の言葉に、一瞬で耳まで熱くなる。

颯は、ようやく完全に消えたばかりの首元に唇を寄せる。抵抗しなきゃいけないのに、颯にこうやって、首輪を付けられることが、嫌じゃなくて、縛り付けられることに、心地よさまで感じている。

「どした?首につけるの、いっつも全力で嫌がるくせに、今日は嫌がらないじゃん」

じんと熱を帯びた首元は、確認しなくても、後から絆創膏を貼らなきゃマズイ状態だろう。

「颯のモノだから……」

颯が、目を丸くすると、大袈裟にため息を吐き出した。
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