続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「麻美ちゃん……」

「ほらほら、もうすぐクリスマスなんだから、お互い恋人と過ごすクリスマスを、楽しみに仕事頑張ろ」

「ありがとう……いっつも優しく励ましてくれる、麻美ちゃんが、大好きだよ」

「ふふっ、そういうとこが、颯さんも好きなんだろね。私も美弥ちゃんが大好きだし、大事な友達だよ」

麻美は、大手建設会社の星川建設の社長令嬢とは思えない程に気さくで、美人なのに、飾ったところも、気取ったところもない。

麻美から出た、『友達』の言葉に、心があったかくなる。

「麻美ちゃん、ずっと友達で居てね」

麻美はクスクス笑いながら、勿論だよ、と瞳を猫目にした。

生まれて初めてできた、私の大切な友達だ。

私は、嬉しくなって、麻美の腕にくっついた。
こんなに満たされていいんだろうか。家も仕事もあって、誰もが振り返る、王子様のような颯が恋人で、ずっと欲しかった何でも話せる、親友と呼べる友達まで出来た。

「あ。ね、美弥ちゃん、颯さんのクリスマスプレゼントってもう用意してる?」

「あ、ううん、まだ買ってないの。買おうと思ってるのは、決まってるんだけど……」

颯とは、まだクリスマスの話はしていない。

来年に迫ったアウトレットモールのオープン
で、もしかしたら一日仕事かもしれない。でも、何処かに出かけられなくても、クリスマスという特別な日に、颯と一時でも、一緒に過ごせると思うだけで、私は自然と笑みが溢れる。

「颯さんの事、考えてる時の美弥ちゃん、幸せそう」

「そ、そうかな」

麻美に見透かされたようで、途端に顔が熱くなった。

「じゃあ、ご飯の時間に少し早いし、買いに行こ、颯さんのプレゼント。付き合ってあげる」
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