続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
颯が連れてきてくれたのは、郊外にある小規模霊園だった。ペットと一緒に樹木葬をしてくれる霊園で、1メートル四方ほどのスペースに、故人の好きな樹木と共に、小さな墓石が建てられている。

颯は、慣れた様子で、入り口から入って、すぐの長い階段を登っていく。

「美弥、こっち」

颯は、階段を登り切ると、かすみ草の花束を抱えている、私の手を引いた。

特別区画と記載された、小さな白いプレートが建てられており、下の階で見た区画の、倍以上の面積の墓地が、並んでいる。

「美弥、あの紅葉してる、ハナミズキのところだか……」

そこまで言った、颯の表情が途端に厳しくなる。その視線の先には、長身のスーツの男性が手を合わせているのが見えた。


(あの人……)


「何で親父が来てんだよっ」

颯が、苛立ったように眉間に皺を寄せながら、私の掌をより強く握りしめた。
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