【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
(いらない、この人はもうわたくしにとっては必要ない人だ……)

湧き上がる怒りを押さえるようにカサンドラは深呼吸した。


「貴方に愛してもらうなんて有り得ないわ!わたくしは、もう愛を誓った方がいますから」

「!!」

「貴方なんて………必要ない」


公式な発表はまだなので、エイヴリーの耳にも情報がまだ入っていないようだが、そもそもカサンドラには愛する夫がいる。

ブライアンが側に居てくれる。

ブライアンがカサンドラを励まして寄り添ってくれたから、カサンドラは再び幸せを掴む事が出来た。
エイヴリーと共にいても幸せは訪れない……絶対に。


「ど、どういうことだ……!?」

「そのままの意味ですわ」

「だって、君は……!俺の婚約者だったじゃないか!」

「元婚約者です」

「……だから、今から」

「はぁ!?」

「再び婚約関係に戻ればいいじゃないかッ」
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