【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
レイチェルに夢中で仕事を放棄し始めたホールデンに代わって、ノエリアがずっと働いていた。
ノエリアの有り難みも分からずに当たり前だと言わんばかりに接するホールデンにヘレンは愕然とした。

ヘレンはホールデンを説得しようとしたが、全て拒絶されてしまった。
我慢出来ずに父や母に報告してもまともに聞いてはもらえなかった。
「すぐに目を覚ますだろう。よくある事だ」
もうそんな段階ではないことに気付いていないのだ。
それもノエリアが完璧に仕事をこなして、支障がないと思っているから‥。

そしてヘレンの結婚が決まりそうだと笑顔で言った。
それは妻が何十人もいる大国の国王の元だった。
やはりヘレンは道具だった。
少しだけ血の繋がりを期待していたヘレンが馬鹿だったのだ。

未来を思うと絶望しかなかった。
全てが手遅れだと思った。

そして、ノエリアが牢に入れられたと聞いてヘレンはすぐに動いた。

(きっとお父様が居ないタイミングに合わせたんだわ!)

そして騎士達を集めて、レイチェルの動向を探らせた結果、暗殺者を用意している事に気付いたのだ。
ヘレンはネストールに早馬を出して迎えに来てもらうと共に、急いで準備を押し進めていく。

例え身内だろうと、ヘレンは我慢出来なかった。


(‥‥この国で、私達は幸せになんてなれない)



(ヘレンside end)
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