【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
そんなレイチェルへの想いは膨らんでいく。
レイチェルの為ならなんでもしてあげたい。
そんな幸福感に包まれたホールデンは、己の立場もノエリアとの関係も深く考えていなかった。

ノエリアに婚約破棄を告げた時、レイチェルを恨み虐げるノエリアこそ絶対悪だった。
それなのにノエリアはホールデンの不貞行為やレイチェルを責めだした。

(毒まで盛ってレイチェルを殺そうとしたくせに‥!いくら僕が好きだからといってやり過ぎなんだよ)

ホールデンは心のどこかで、あのノエリアがそんな事を?という疑問が残っていた。
けれどレイチェルへの恋心が全て掻き消してしまう。

ノエリアを牢に入れた時も心は痛まなかった。

なのに。


(一体何が起こったんだ‥!)


ノエリアが殺されだと聞いたホールデンは時間が止まったように感じていた。


「どういう事だ!レイチェル‥ッ」

「どうって、邪魔者を消しただけよ?」

「‥‥そ、んな」

「ホール様も言っていたじゃない?ノエリアがいなくなればいいって」

「っ、違う!違うんだ‥!」

「ホール様、何を言ってるの?」

「‥!」

「愛してるから私のために何でもしてくれるって言ったじゃない?」
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