落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
「そうですか。それはよかった! これはドーランでよく作られる『業火の山のゴロゴロスープ』です。聞いての通り、業火の山のマグマに見立てたスープなんですよ」
「へえ! じゃあ、早速いただき……ヴィー? どうしました?」
スープを前に、彼は固まっていた。いつもなら、真っ先に食べ始めるのにどうしたのだろう?
と思っていると、ゆっくり視線を上げたヴィーが言ったのだ。
「俺は、たまねぎが苦手だ」
「へ? え? ええ?」
最強竜のショッキングな発言に、私は唖然とし、リンレンはレードルを取り落とし、ホミはブッと噴き出した。こんなに屈強で誰よりも力があり、国民に畏怖される存在のヴィーが……たまねぎが苦手だなんて。意外もいいところである。
「そうだったんですね。でも、どうしてです? 美味しいのに」
「う……ん、小さい時、生で食ったら汁が目に飛んで、しばらく苦しめられたのだ。それから口にしていない」
「生で食べたのですか。なるほど」
「へえ! じゃあ、早速いただき……ヴィー? どうしました?」
スープを前に、彼は固まっていた。いつもなら、真っ先に食べ始めるのにどうしたのだろう?
と思っていると、ゆっくり視線を上げたヴィーが言ったのだ。
「俺は、たまねぎが苦手だ」
「へ? え? ええ?」
最強竜のショッキングな発言に、私は唖然とし、リンレンはレードルを取り落とし、ホミはブッと噴き出した。こんなに屈強で誰よりも力があり、国民に畏怖される存在のヴィーが……たまねぎが苦手だなんて。意外もいいところである。
「そうだったんですね。でも、どうしてです? 美味しいのに」
「う……ん、小さい時、生で食ったら汁が目に飛んで、しばらく苦しめられたのだ。それから口にしていない」
「生で食べたのですか。なるほど」