落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
「パトリシアお姉ちゃん!」
「パトリシア!」
 家に着きヴィーの背から降りると、涙で顔をぐちゃぐちゃにしたホミとリンレンが走り寄り、縋り付いた。
「ぐすっ……よかったーよかったよお。お姉ちゃん生きてた!」
「うんっ! そうだね、ホミ、本当によかった!」
「ごめんね、心配かけて」
 そう言って謝ると、優しくふたりの頭を撫でる。彼らには酷いことをしてしまった。恩人であるふたりを守ろうと嘘を吐いたけれど、それでもし、私が死んでいたら、彼らの心に深い傷を残してしまったに違いない。もっと言動に気を付けるべきだったと猛反省した。
 ふと視線を後方に向けると、ティアリエスやトネリ、マゴットやみんなが安堵の表情で歩いて来る。ヴィーの言う通り、みんな私のことを憎んではいない。それどころか、大切な仲間を心配するが如く、優しい笑みを浮かべていた。
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