落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
「王が間に合ったようでほっとしました。しかし、業火の山で無事だったのは奇跡ですね」
安堵の笑みを浮かべ、ティアリエスが言った。
「はい、一度息苦しくなり死を覚悟しましたが、火口から……」
言いかけて、私は口ごもった。山で起こった不思議な出来事を、素直に話してしまっていいのだろうか。あれはきっと、意識が朦朧とした中で見た幻のようなもの。きっと現実ではない。ここでティアリエスたちに言っても笑われて終わるだけだと思う。
「火口から……なんですか?」
「い、いえ、ヴィーが早く来てくれたので無事でした。とても感謝しています」
「なにを言うのです? 感謝などしなくてよろしい。王が死にもの狂いであなたを迎えにいくのは、至極当然のこと。自分の過ちを正しにいくのですから」
「ティアリエス、その件はきちんとパトリシアに謝罪し、許してもらっている。俺も反省しているし、もうそのくらいで勘弁してくれないか」
後ろから現れたヴィーが食傷気味に言った。想像だけど、私を業火の山に連れていったことで、ホミやティアリエスたちに責められたに違いない。でも、全ての原因は私の嘘。それなのに、彼が責められるのは少し可哀想な気がする。
安堵の笑みを浮かべ、ティアリエスが言った。
「はい、一度息苦しくなり死を覚悟しましたが、火口から……」
言いかけて、私は口ごもった。山で起こった不思議な出来事を、素直に話してしまっていいのだろうか。あれはきっと、意識が朦朧とした中で見た幻のようなもの。きっと現実ではない。ここでティアリエスたちに言っても笑われて終わるだけだと思う。
「火口から……なんですか?」
「い、いえ、ヴィーが早く来てくれたので無事でした。とても感謝しています」
「なにを言うのです? 感謝などしなくてよろしい。王が死にもの狂いであなたを迎えにいくのは、至極当然のこと。自分の過ちを正しにいくのですから」
「ティアリエス、その件はきちんとパトリシアに謝罪し、許してもらっている。俺も反省しているし、もうそのくらいで勘弁してくれないか」
後ろから現れたヴィーが食傷気味に言った。想像だけど、私を業火の山に連れていったことで、ホミやティアリエスたちに責められたに違いない。でも、全ての原因は私の嘘。それなのに、彼が責められるのは少し可哀想な気がする。