落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
話が纏まると、ちょうど新しいお客さんが来て、私たちは各々の仕事に戻る。ホミは来客に薬草茶を出し、リンレンはぶあつい台帳を開いて昨日の売り上げを計算する。ヴィーはお客さんである年配の男性の受付をし、私は今日中に納品する予定のアミュレットの仕上げ作業に勤しんだ。信頼と安心の陽だまり雑貨茶房、納期は確実に守るのが身上、なのである!
坂道を下り、町を抜け、救護所を通り過ぎて緑に覆われた林を抜けると……その先には石で組まれた古い洋館が建っていた。地面と石柱の境にはびっしりと苔が生え、とても歴史が感じられる。
「すごい……いつから建っているのでしょうか」
呆然と見上げながら呟くと、道案内をしてくれたヴィーが言った。
「かなり昔だな。人間には気の遠くなるような年月だろう」
「千年……くらいでしょうか?」
「かもしれないな。さて、こちらだ。古い造りだが頑丈に出来ている。安心して入るといいぞ」
坂道を下り、町を抜け、救護所を通り過ぎて緑に覆われた林を抜けると……その先には石で組まれた古い洋館が建っていた。地面と石柱の境にはびっしりと苔が生え、とても歴史が感じられる。
「すごい……いつから建っているのでしょうか」
呆然と見上げながら呟くと、道案内をしてくれたヴィーが言った。
「かなり昔だな。人間には気の遠くなるような年月だろう」
「千年……くらいでしょうか?」
「かもしれないな。さて、こちらだ。古い造りだが頑丈に出来ている。安心して入るといいぞ」