落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
「あたしはホミ! またね、パトリシアお姉ちゃん」
可愛く耳を揺らし、手を振り去っていくホミを見送ると、背後に気配を感じた。
振り向こうとした瞬間、なにか固いものが私の頭に当たる。衝撃で意識が飛ぶ中、微かに見えたのは、憎しみの籠ったアレン大隊長の目だった。
突然、頭に冷たさを感じて瞼を開けると、そこは一度来たことのある王宮の広間だった。ああ、私、アレン大隊長に殴られて意識を失い、捕まったのだわ。
びしょ濡れなのは目覚めさせて、裁きを受けさせるため。その証拠に、目の前には、苦々しい顔をした国王陛下と、冷酷な表情のグラウニクがいる。
「パトリシア・ロックウェル。とんでもないことをしてくれたな。ドーランの入り口を知る者を故意に逃がすとは。これは重大な罪。バーディアを裏切る行為だ」
グラウニクが言う。
「裏切ってなどいません! 兵士たちが寄ってたかって小さい子どもに酷いことをしていたので……」
「小さかろうが相手は敵だ。敵は滅ぼさねばならない」
可愛く耳を揺らし、手を振り去っていくホミを見送ると、背後に気配を感じた。
振り向こうとした瞬間、なにか固いものが私の頭に当たる。衝撃で意識が飛ぶ中、微かに見えたのは、憎しみの籠ったアレン大隊長の目だった。
突然、頭に冷たさを感じて瞼を開けると、そこは一度来たことのある王宮の広間だった。ああ、私、アレン大隊長に殴られて意識を失い、捕まったのだわ。
びしょ濡れなのは目覚めさせて、裁きを受けさせるため。その証拠に、目の前には、苦々しい顔をした国王陛下と、冷酷な表情のグラウニクがいる。
「パトリシア・ロックウェル。とんでもないことをしてくれたな。ドーランの入り口を知る者を故意に逃がすとは。これは重大な罪。バーディアを裏切る行為だ」
グラウニクが言う。
「裏切ってなどいません! 兵士たちが寄ってたかって小さい子どもに酷いことをしていたので……」
「小さかろうが相手は敵だ。敵は滅ぼさねばならない」