落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
兄ダルシアだ。ヴィーは警戒を継続しながら私を抱えると、前方のダルシアを振り返った。
「ダルシア。私よ。もう戦いをやめて。争う必要はないのです」
「おお……パトリシア、やはり、やはり、生きていたのだな! 信じていた! おい、竜、今すぐ妹を離せ。さもなくば、また魔術を……」
「お兄ちゃん、いい加減にして! ダメだって言っているでしょう! バカなの? ちゃんと話、聞いてた?」
私の怒りの言葉が周囲に響くと、ダルシアがビクッと震え、ついでにヴィーも震えた。
「いや、あの、パトリシア? お前はドーランで囚われているのではないのか」
「この状況がそう見えますか? まったく、昔からライガンに注意されていたでしょう? 状況判断は正確にって」
ダルシアはぐっと言葉に詰まり、注意深く私とヴィーを見た。両手で優しく私を抱き上げているヴィーと、体を預けてリラックスする私。これが囚われた者の待遇に見えるのなら、ちょっと人とのコミュニケーションについて勉強し直したほうがいいかもしれない。
「お前を食いそうには見えないな。だとすると、一体、なにがどうなっているのだ? バーディア国王はどうしてあんな嘘を?」
「ダルシア。私よ。もう戦いをやめて。争う必要はないのです」
「おお……パトリシア、やはり、やはり、生きていたのだな! 信じていた! おい、竜、今すぐ妹を離せ。さもなくば、また魔術を……」
「お兄ちゃん、いい加減にして! ダメだって言っているでしょう! バカなの? ちゃんと話、聞いてた?」
私の怒りの言葉が周囲に響くと、ダルシアがビクッと震え、ついでにヴィーも震えた。
「いや、あの、パトリシア? お前はドーランで囚われているのではないのか」
「この状況がそう見えますか? まったく、昔からライガンに注意されていたでしょう? 状況判断は正確にって」
ダルシアはぐっと言葉に詰まり、注意深く私とヴィーを見た。両手で優しく私を抱き上げているヴィーと、体を預けてリラックスする私。これが囚われた者の待遇に見えるのなら、ちょっと人とのコミュニケーションについて勉強し直したほうがいいかもしれない。
「お前を食いそうには見えないな。だとすると、一体、なにがどうなっているのだ? バーディア国王はどうしてあんな嘘を?」