落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
「呼びかけても反応がありません。目は開いているし、息もしているので、命に別状はないのでしょうが……」
国王は、先程と同じく虚ろに前方を見ているだけだ。でも少し違うと感じたのは、今のほうが、生気がない。人生を諦めてしまった、そんな感じがした。
「目的を失って、なにもかもどうでもよくなってしまったのかしら? その目的がなにかは知らないけれど、国王たるもの、責任逃れは許されません。そんな腑抜けた根性の国王は、家族に叱ってもらう必要がありますね」
「え? それはどういう……」
困惑顔のアレンをよそに、私は森羅万象に願った。アレンの妻ミーナと同様に、王妃と王太子の魂を具現化させたい、と。
ほどなく、光の竜巻が生まれ、その中に、輝くふたつの影が現れる。すると、今まで呆けていた国王の瞳に力が宿った。
「お、おお……マルガリータ! フランシス!」
国王の声に気付いて、ヴィーとダルシアとホミもこちらにやってきた。王妃と王太子の姿に駆け寄った国王は、ふたりに微笑み話しかける。しかし、王妃と王太子は悲しそうな顔で彼を見ていたのだ。
国王は、先程と同じく虚ろに前方を見ているだけだ。でも少し違うと感じたのは、今のほうが、生気がない。人生を諦めてしまった、そんな感じがした。
「目的を失って、なにもかもどうでもよくなってしまったのかしら? その目的がなにかは知らないけれど、国王たるもの、責任逃れは許されません。そんな腑抜けた根性の国王は、家族に叱ってもらう必要がありますね」
「え? それはどういう……」
困惑顔のアレンをよそに、私は森羅万象に願った。アレンの妻ミーナと同様に、王妃と王太子の魂を具現化させたい、と。
ほどなく、光の竜巻が生まれ、その中に、輝くふたつの影が現れる。すると、今まで呆けていた国王の瞳に力が宿った。
「お、おお……マルガリータ! フランシス!」
国王の声に気付いて、ヴィーとダルシアとホミもこちらにやってきた。王妃と王太子の姿に駆け寄った国王は、ふたりに微笑み話しかける。しかし、王妃と王太子は悲しそうな顔で彼を見ていたのだ。