落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
短期間に両親を亡くす……それは、私と兄も同じである。あの頃の悲しみとか、悔しさ。なにも出来ないもどかしさ。私が感じた気持ちの全てを、きっとリンレンとホミも感じたに違いない。
それでも兄妹で逞しく生きる姿勢に、私はとても共感を覚えた。在りし日の自分と兄によく似ていたから、である。
「でも、今日からはパトリシアお姉ちゃんがいるもんね。だから、あたし、もう寂しくないよ?」
「ホミ……」
「そうだね。きっと、ホミがひとりで森に出掛けたりしないように、父さんと母さんがパトリシアを寄越したんじゃないかな?」
「う……」
言葉に詰まるホミを見て、私とリンレンは顔を見合わせて笑った。
三角屋根の可愛らしい家で、これから三人での生活が始まる。無邪気な獣人兄妹たちと、偽ウェアキャットの私は、また手を繋ぎ直して、家の中に入っていった。
家の中は、薬草の独特な香りがした。青く若い匂いと、乾燥させたあとの深い香り。どれも心が落ち着く香りで、私は深く息を吸い込んだ。
「狭くてすみません。店舗を広めに作ったから、自宅のほうは二部屋しか作れなくて」
リンレンが申し訳なさそうに言った。
それでも兄妹で逞しく生きる姿勢に、私はとても共感を覚えた。在りし日の自分と兄によく似ていたから、である。
「でも、今日からはパトリシアお姉ちゃんがいるもんね。だから、あたし、もう寂しくないよ?」
「ホミ……」
「そうだね。きっと、ホミがひとりで森に出掛けたりしないように、父さんと母さんがパトリシアを寄越したんじゃないかな?」
「う……」
言葉に詰まるホミを見て、私とリンレンは顔を見合わせて笑った。
三角屋根の可愛らしい家で、これから三人での生活が始まる。無邪気な獣人兄妹たちと、偽ウェアキャットの私は、また手を繋ぎ直して、家の中に入っていった。
家の中は、薬草の独特な香りがした。青く若い匂いと、乾燥させたあとの深い香り。どれも心が落ち着く香りで、私は深く息を吸い込んだ。
「狭くてすみません。店舗を広めに作ったから、自宅のほうは二部屋しか作れなくて」
リンレンが申し訳なさそうに言った。