落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
 ほどなく完成したアミュレットを、私はホミに手渡した。
「可愛い! あたしのお耳と一緒ねっ! ん? ちょっと温かいよ?」
「ええ、そうなの。魔力が宿るとほんのり温かくなるのよ」
「へえ、そうなんだ! ありがとう、パトリシアお姉ちゃん。一生大事にするね!」
「よかった、喜んでもらえて。それで、次はリンレン……願いはなあに?」
 視線を向けると、リンレンは少し恥ずかしそうにした。
 どうしたのかしら? もしかして「恋」に関するお願いとか? 十二歳くらいに見えるけれど実は十五歳くらいのお年頃だったりして? じゃあ「恋愛成就」の願いかも。
 なんて勝手な想像をしていると、もそもそとリンレンが喋り始めた。
「あの……商売繁盛、で」
「商売繁盛?」
「はい。僕、父さんと母さんの残したこの店を守りたいんです。それには維持費としてもう少し、お金が欲しいなって。今のままでも暮らしていけるんですが、薬草茶がもっと売れたら、店舗の修繕費用に回せるので」
「なるほど……」
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