落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
「あれ? パトリシアには見えませんか? このアミュレットから仄かに金の光が立ち上っているんですけど。ねえ? ホミ?」
「うん。金の粉みたいなのが、ふわーっと出てるよ」
「金のなにかが……ふわーっと?」
ふたりに言われて確認しても、彼らの言うような現象は一向に見えない。
「うーん……私には見えないけど」
「もしかしたら人間には見えないのかもしれませんね。獣人は魔術こそ使えませんが、感覚が鋭敏ですから」
「そうなのね。よくわからないけど、きっと悪いものじゃないはずよ」
「もちろんわかっています! 悪い感じは全然ないですからね」
リンレンとホミは何回も頷いた。金色のなにかが、と言われ、不安顔になっている私を気遣ったのだと思う。ウェアラビットの彼らに見えるのだから、この国の住民には同じように見えるはず。気味悪く思われたら嫌だなあという思いが、ガッツリ顔に出てしまったのだ。
でも、悪い感じはしないって言っていたから、大丈夫よね?
私は気を取り直して、警備隊のアミュレット作りを始めることにした。
「うん。金の粉みたいなのが、ふわーっと出てるよ」
「金のなにかが……ふわーっと?」
ふたりに言われて確認しても、彼らの言うような現象は一向に見えない。
「うーん……私には見えないけど」
「もしかしたら人間には見えないのかもしれませんね。獣人は魔術こそ使えませんが、感覚が鋭敏ですから」
「そうなのね。よくわからないけど、きっと悪いものじゃないはずよ」
「もちろんわかっています! 悪い感じは全然ないですからね」
リンレンとホミは何回も頷いた。金色のなにかが、と言われ、不安顔になっている私を気遣ったのだと思う。ウェアラビットの彼らに見えるのだから、この国の住民には同じように見えるはず。気味悪く思われたら嫌だなあという思いが、ガッツリ顔に出てしまったのだ。
でも、悪い感じはしないって言っていたから、大丈夫よね?
私は気を取り直して、警備隊のアミュレット作りを始めることにした。