落ちこぼれ白魔術師ですが、潜伏先の幻獣の国で賢者になりました ~絶対に人間だとバレてはいけない、ドキドキスローライフは溺愛付き~
見つめられた私は、気付かれないように息を呑む。すぐ側にいたホミとリンレンからも緊張が伝わった。
これ、もしかして、人間じゃないかと怪しまれている?
今では人間しか使えないという聖属性魔術が、私の作ったアミュレットから漏れ出しているなら、怪しむのも当然だ。でも、ここでなにも言わなければ、もっと状況が悪くなりそう。なんとか、適当な言い訳を考えないと……。
背中に冷や汗をかきながら必死で考えていると、静かに聞いていたヴィーが口を開いた。
「昔は幻獣も聖なる力を使えたのだろう? それなら、ウェアキャットのパトリシアが使えてもおかしくはない」
「まあ、そうかもしれませんが」
「大体、人間どもに使えて獣人には使えないなんてあり得ない! 我らが人間に劣っているはずはないのだ! そうだろう、パトリシア!」
「へっ? あ、はいっ! もちろん、おっしゃる通りです!」
天の助け……ならぬ、竜の助けで風向きが変わった。この波に乗って、追及の手を逃れよう!
「じ、実は、人間の世界に隠れて住んでいる時に、有名な魔術師に魔術を教わりまして。血の滲む思いで習得したのです!」
半分は本当で、半分は嘘。
これ、もしかして、人間じゃないかと怪しまれている?
今では人間しか使えないという聖属性魔術が、私の作ったアミュレットから漏れ出しているなら、怪しむのも当然だ。でも、ここでなにも言わなければ、もっと状況が悪くなりそう。なんとか、適当な言い訳を考えないと……。
背中に冷や汗をかきながら必死で考えていると、静かに聞いていたヴィーが口を開いた。
「昔は幻獣も聖なる力を使えたのだろう? それなら、ウェアキャットのパトリシアが使えてもおかしくはない」
「まあ、そうかもしれませんが」
「大体、人間どもに使えて獣人には使えないなんてあり得ない! 我らが人間に劣っているはずはないのだ! そうだろう、パトリシア!」
「へっ? あ、はいっ! もちろん、おっしゃる通りです!」
天の助け……ならぬ、竜の助けで風向きが変わった。この波に乗って、追及の手を逃れよう!
「じ、実は、人間の世界に隠れて住んでいる時に、有名な魔術師に魔術を教わりまして。血の滲む思いで習得したのです!」
半分は本当で、半分は嘘。