君にたくさんのありがとうを
「詩織が俺に重なって見えたんだ。だから、絶対に助けたかった」
守りたいから一緒に帰ろうと言われてから始まった私たちのこの関係。
神代くんは、すごい覚悟を持って私に接してくれていたんだね。
「中学生の時から今までさ、こんな気持ち悪い能力なんてなければ良かったとずっと思ってた。だから、高校生になってからはずっと隠してた」
「でも、私に……」
「そう。詩織の夢を見て詩織には伝えなきゃいけないって思ったんだ。あと、詩織ならバカにしないで聞いてくれるって心のどこかで思ってた」
だから、私に言ったんだね。
バカにしないでくれてありがとうって。
「それにずっとなければ良かったって思ってた予知夢の能力も今ではあって良かったって感謝してる」
「感謝?」
「あぁ。それがなきゃ詩織のことを守ることができなかったから」
「守ってくれてありがとう、神代くん」
やっと言えた。
ずっとお礼を伝えられるこの日を待っていた。
「どういたしまして」
神代くんは眩しい笑顔で笑った。