Cherry Blossoms〜潜入捜査官と天才医師〜
(つ、強い……)
まるで優雅にワルツを踊っているかのように華麗に攻撃していく彼女から、桜士は目が離せなかった。瞬き一つすることすら躊躇われるほど、美しい表情と動きだった。それと同時に公安警察になった時に凍り付いてしまったはずの心が動いていく。
(ああ、俺は彼女に恋をしているのか……)
こんな時だというのに、場違いな感情に気付いてしまった。人に優しく、だが強い一花に胸が苦しいほど高鳴っている。
その時、意識を失っていた雪が目を覚ましナイフを拾おうとした。それをすかさず桜士は足でナイフを蹴り上げ、雪の体の上に覆い被さる。
「離せ!!」
逃げようともがく雪を押さえつけ、近くに落ちていた紐で縛っていく。その間、雪は暴れながら桜士と一花のことを罵っていた。
「お前らが医者になったのなんて、所詮金儲けのためなんでしょ!?命救ってチヤホヤされたい、ただそれだけなんでしょ!?何で、可哀想な私の人生はこうなのに、あんたらはそんな華々しい人生歩めんのよ!?」
まるで優雅にワルツを踊っているかのように華麗に攻撃していく彼女から、桜士は目が離せなかった。瞬き一つすることすら躊躇われるほど、美しい表情と動きだった。それと同時に公安警察になった時に凍り付いてしまったはずの心が動いていく。
(ああ、俺は彼女に恋をしているのか……)
こんな時だというのに、場違いな感情に気付いてしまった。人に優しく、だが強い一花に胸が苦しいほど高鳴っている。
その時、意識を失っていた雪が目を覚ましナイフを拾おうとした。それをすかさず桜士は足でナイフを蹴り上げ、雪の体の上に覆い被さる。
「離せ!!」
逃げようともがく雪を押さえつけ、近くに落ちていた紐で縛っていく。その間、雪は暴れながら桜士と一花のことを罵っていた。
「お前らが医者になったのなんて、所詮金儲けのためなんでしょ!?命救ってチヤホヤされたい、ただそれだけなんでしょ!?何で、可哀想な私の人生はこうなのに、あんたらはそんな華々しい人生歩めんのよ!?」