二次元の外には、予想外すぎる甘々懐妊が待っていました
香澄は、ポツポツと話してくれた。
自分がラッコが大好きで、ずっと見に行きたいと言っていたことを。
父親が、ラッコが見られる水族館を探してくれたこと。
母親が、香澄のためにラッコの顔のキャラ弁を作ってくれたこと。
そんなことを、寂しそうな表情で語った。
そして最後に香澄はこんなことを言った。
「ごめんなさい先輩」
「え?」
「やっぱり無理です」
「どう言うこと?」
涼が尋ねると、香澄は明るい声でこう言った。
「私、外で人と遊んだ経験はほとんどないんです。でも、とても私の経験ではお客様を喜ばせることは難しいと思うんです!私、どうせなら自分の文章でたくさんの女の子たちに幸せになって欲しいんです。だから、私なんかのつまらない経験なんて、いらないです。他の、もっと素敵な事例について話しましょう!ね!」
そう言う香澄の目からは、ボロボロと大粒の涙が落ちていた。
香澄は、そのことに気づいているのだろうか。
今度は一切涙を拭う様子を見せもしない。
(自分の言葉で、女の子たちを幸せにしたい、か)
涼は思った。
目の前にいるこの子は、自分と真逆にいるのだと。
自分は、言葉で誰かを幸せにしたいと思ったことなど、1度もなかった。
ただ、ゲームを楽しむだけの道具としか、思っていなかった。
だからだろうか。
香澄の言葉も、そう話す香澄そのものも、涼はとても眩しく思えた。
きっとそのせいだろう。
(この子を、幸せにしてみたい)
ふと、そんな欲望が芽生えたのは。
「……分かった。香澄の話はこれで終わりにしよう」
(その代わり)
「ここからは、色々なシチュエーションを出し合いながら、どれが女の子たちが最も幸せになるか、一緒に考えよう」
涼がそう言うと、香澄はぱあっと花が咲いたような笑みを浮かべてくれた。
涼は、その笑みをとても綺麗だと思った。
だから、涼は必死で頭を使った。
目の前に映るこの綺麗な子が、最も幸せだと感じそうなシチュエーションを探るために。
その結果、最も香澄が好みそうなシチュエーションを見つけた。
それが、スイートルームでのスイーツビュッフェという、お姫様のような一夜を体験するという内容だった。
香澄がモニターの前で寝落ちしたのは、そのシチュエーション場面を記録してからすぐのことだった。
自分がラッコが大好きで、ずっと見に行きたいと言っていたことを。
父親が、ラッコが見られる水族館を探してくれたこと。
母親が、香澄のためにラッコの顔のキャラ弁を作ってくれたこと。
そんなことを、寂しそうな表情で語った。
そして最後に香澄はこんなことを言った。
「ごめんなさい先輩」
「え?」
「やっぱり無理です」
「どう言うこと?」
涼が尋ねると、香澄は明るい声でこう言った。
「私、外で人と遊んだ経験はほとんどないんです。でも、とても私の経験ではお客様を喜ばせることは難しいと思うんです!私、どうせなら自分の文章でたくさんの女の子たちに幸せになって欲しいんです。だから、私なんかのつまらない経験なんて、いらないです。他の、もっと素敵な事例について話しましょう!ね!」
そう言う香澄の目からは、ボロボロと大粒の涙が落ちていた。
香澄は、そのことに気づいているのだろうか。
今度は一切涙を拭う様子を見せもしない。
(自分の言葉で、女の子たちを幸せにしたい、か)
涼は思った。
目の前にいるこの子は、自分と真逆にいるのだと。
自分は、言葉で誰かを幸せにしたいと思ったことなど、1度もなかった。
ただ、ゲームを楽しむだけの道具としか、思っていなかった。
だからだろうか。
香澄の言葉も、そう話す香澄そのものも、涼はとても眩しく思えた。
きっとそのせいだろう。
(この子を、幸せにしてみたい)
ふと、そんな欲望が芽生えたのは。
「……分かった。香澄の話はこれで終わりにしよう」
(その代わり)
「ここからは、色々なシチュエーションを出し合いながら、どれが女の子たちが最も幸せになるか、一緒に考えよう」
涼がそう言うと、香澄はぱあっと花が咲いたような笑みを浮かべてくれた。
涼は、その笑みをとても綺麗だと思った。
だから、涼は必死で頭を使った。
目の前に映るこの綺麗な子が、最も幸せだと感じそうなシチュエーションを探るために。
その結果、最も香澄が好みそうなシチュエーションを見つけた。
それが、スイートルームでのスイーツビュッフェという、お姫様のような一夜を体験するという内容だった。
香澄がモニターの前で寝落ちしたのは、そのシチュエーション場面を記録してからすぐのことだった。