二次元の外には、予想外すぎる甘々懐妊が待っていました
(その後、拓人が部屋に戻ってきて、何か言われた気がしたな……)
涼にとっては、香澄と話をした後の記憶はどうでもいいものだった。
ただ、この日から涼はずっと考えていた。
下の名前しか知らない香澄にどうすれば触れられるのか。
息がかかる距離で言葉を交わせるのか。
そしてこの胸の中に閉じ込めることができるのか。
唯一のつながりである拓人からも、ダメもとで情報が聞けないかと涼は考えはしたのだが、これまで涼がしてきたことが災いした結果、有力な情報を得ることはできなかった。
仕方がなく、涼が使ってやっている探偵に探らせてみたものの、なかなか香澄と直接会う決定的な情報を掴むことはできなかった。
(拓人のやつが、うまく隠してるんだろうな……拓人のくせに……)
そうして、日に日に拓人への恨みと香澄への執着が増していく中、ついに見つけたのがクリスマスイブの香澄の動きだった。
この日、拓人は別の用事があるにも関わらず、わざわざ自分の名前を使い、芸能人御用達の高級美容室予約し、ホテルのレストランを予約していた。ちなみにこれらの情報は、涼によって
「これ以上待たせるなら、どうなるか分かってるよね?」
などと脅されてしまった可哀想な探偵が、必死になってかき集めたものだった。
「やっとまともな仕事をしてくれて、心から安心したよ」
情報を渡した後にこのように言われた探偵は、本気で命拾いをしたと思ったというのは、また別の話。
そうして、ようやく迎えたクリスマスイブの日。
少々面倒臭いトラブルを抱えてはいたものの、あのレストランで香澄の姿を見かけた涼は、人生で初めて運命と神に感謝をした。
(小動物のように震えてるな……)
トイレに立つふりをしながら、何度か香澄の後ろ姿を横目で見ていた涼は、怯える香澄の背中を見ながら
(早くこの手で抱きしめてみたい)
などと考えていた。
どうにか同伴している面倒臭い女から離れて香澄に近づけないか。
そんなイライラが頂点に達したのは、香澄の元にデザートが運ばれているのを見かけた時だった。
(まずい、どうにかしないと)
涼は焦っていた。
そのため同伴の女の話を聞いていなかった。聞く気もなかった。
だからだろう。急に不機嫌になった女が突然ヒステリーを起こした。
「もう、こんなつまらないの嫌!」
(静かにしてくれ。香澄に聞かれたらどうするんだ)
「それより、せっかくのホテルなんだから……涼さん……」
涼は、わざと股間の近くでボディタッチをしてくる女が心底気持ち悪かった。
(やめろ、香澄の近くでそんなことをしないでくれ)
香澄が、チョコレートドームの写真撮影に夢中になっていることなど知らない涼は、香澄にこのやりとりが知られる前に早く決着をつけたかった。
その結果の
「あなたのような厚化粧で香水臭い女じゃ、僕のは勃たないんですよ」
「はあ!?」
という会話だったのだが、香澄は唯一そこだけを聞いていた。
その後のお酒シャワーという洗礼まで、涼のせいで香澄に浴びせてしまったのも、涼にとっての誤算。
だが、涼の脳内はこの時色ボケという麻薬に支配されていた。
(これで、香澄とようやく話ができる……!)
そんなことを考えていた涼は、香澄を捕まえたい一心ですぐさまスイートルームを確保し、部屋に連れ込んだのだった。
涼にとっては、香澄と話をした後の記憶はどうでもいいものだった。
ただ、この日から涼はずっと考えていた。
下の名前しか知らない香澄にどうすれば触れられるのか。
息がかかる距離で言葉を交わせるのか。
そしてこの胸の中に閉じ込めることができるのか。
唯一のつながりである拓人からも、ダメもとで情報が聞けないかと涼は考えはしたのだが、これまで涼がしてきたことが災いした結果、有力な情報を得ることはできなかった。
仕方がなく、涼が使ってやっている探偵に探らせてみたものの、なかなか香澄と直接会う決定的な情報を掴むことはできなかった。
(拓人のやつが、うまく隠してるんだろうな……拓人のくせに……)
そうして、日に日に拓人への恨みと香澄への執着が増していく中、ついに見つけたのがクリスマスイブの香澄の動きだった。
この日、拓人は別の用事があるにも関わらず、わざわざ自分の名前を使い、芸能人御用達の高級美容室予約し、ホテルのレストランを予約していた。ちなみにこれらの情報は、涼によって
「これ以上待たせるなら、どうなるか分かってるよね?」
などと脅されてしまった可哀想な探偵が、必死になってかき集めたものだった。
「やっとまともな仕事をしてくれて、心から安心したよ」
情報を渡した後にこのように言われた探偵は、本気で命拾いをしたと思ったというのは、また別の話。
そうして、ようやく迎えたクリスマスイブの日。
少々面倒臭いトラブルを抱えてはいたものの、あのレストランで香澄の姿を見かけた涼は、人生で初めて運命と神に感謝をした。
(小動物のように震えてるな……)
トイレに立つふりをしながら、何度か香澄の後ろ姿を横目で見ていた涼は、怯える香澄の背中を見ながら
(早くこの手で抱きしめてみたい)
などと考えていた。
どうにか同伴している面倒臭い女から離れて香澄に近づけないか。
そんなイライラが頂点に達したのは、香澄の元にデザートが運ばれているのを見かけた時だった。
(まずい、どうにかしないと)
涼は焦っていた。
そのため同伴の女の話を聞いていなかった。聞く気もなかった。
だからだろう。急に不機嫌になった女が突然ヒステリーを起こした。
「もう、こんなつまらないの嫌!」
(静かにしてくれ。香澄に聞かれたらどうするんだ)
「それより、せっかくのホテルなんだから……涼さん……」
涼は、わざと股間の近くでボディタッチをしてくる女が心底気持ち悪かった。
(やめろ、香澄の近くでそんなことをしないでくれ)
香澄が、チョコレートドームの写真撮影に夢中になっていることなど知らない涼は、香澄にこのやりとりが知られる前に早く決着をつけたかった。
その結果の
「あなたのような厚化粧で香水臭い女じゃ、僕のは勃たないんですよ」
「はあ!?」
という会話だったのだが、香澄は唯一そこだけを聞いていた。
その後のお酒シャワーという洗礼まで、涼のせいで香澄に浴びせてしまったのも、涼にとっての誤算。
だが、涼の脳内はこの時色ボケという麻薬に支配されていた。
(これで、香澄とようやく話ができる……!)
そんなことを考えていた涼は、香澄を捕まえたい一心ですぐさまスイートルームを確保し、部屋に連れ込んだのだった。