二次元の外には、予想外すぎる甘々懐妊が待っていました
それから、拓人が口を開くまで10分程はかかった。
これまでの、かつ普段の涼であったならば、さっさと黙りっぱなしの拓人を置いてどこかへ行ったことだろう。
でも、涼はそうしなかった。
拓人から少し距離は取っていたが、座って、そして待った。
拓人が発する言葉を。
まるで裁判中に黙秘を貫く被告人のようだとすら、涼は思ったが、拓人が知っている情報を打ち明けてくれることを信じるしかできなかった。
そんな涼の行動に、拓人の心もほんの少し緩んだのだろう。
「最初は相談なしで進めるつもりだったけど、あんたの様子を見てると相談くらいは……してもいいかもね……」
ため息混じりで、拓人が話を切り出した。
「これは、香澄から直接聞いた話じゃない。あくまでも私の推測よ」
「推測?」
「そう。1度シークレットベビーって呼ばれるジャンルの企画をあの子と作ろうとしたことがあったの」
「……シークレット……ベビー?」
「…………そのまま日本語にすると、隠し子っていうでしょ。そういうジャンルがあるのよ。創作には」
「な、なるほど……」
(もう少し、僕も創作?ってやつを学んだ方がいいだろうか)
少しでも香澄と会話できる可能性が増えるのならと、涼はタスク管理のアプリに『創作のことを調べる』と打ち込んだ。
「……一応、説明必要かしら」
「そうだな、一応、念のために」
お互い、一応という言葉をつけ「相手のためにわざわざやってやるんだぞ」と主張を軽く会話の中に加えてから、拓人が会話のボールを再び投げた。
「一言で言うなら、金持ちでイケメンな男の子供を妊娠した女性が、男に内緒で産んで育てた後で、男と再会して、溺愛されるって言うジャンルよ」
「…………何で内緒で産むんだ?」
「あなたに、おまゆうって言葉を贈るわ。意味は聞かないで、自分で調べて」
涼は、しぶしぶタスク管理に『おまゆうを調べる』を追加した。
「まあ、事情がいろいろあるんでしょう。相手と身分が違いすぎて親が交際反対したとか……女遊びが激しい男が、たった一夜だけ相手にしたらできちゃったとか……あんたと香澄みたいにね」
「僕は内緒で産ませるなんてこと」
「それは、なかったでしょうね」
拓人は、即座に断言した。
続けて、こうも言った。
「だって、もしあんたも私も……誰も香澄の妊娠知らないままだったら、あの子は確実に堕ろしていたでしょうから」
「……は?」
これまでの、かつ普段の涼であったならば、さっさと黙りっぱなしの拓人を置いてどこかへ行ったことだろう。
でも、涼はそうしなかった。
拓人から少し距離は取っていたが、座って、そして待った。
拓人が発する言葉を。
まるで裁判中に黙秘を貫く被告人のようだとすら、涼は思ったが、拓人が知っている情報を打ち明けてくれることを信じるしかできなかった。
そんな涼の行動に、拓人の心もほんの少し緩んだのだろう。
「最初は相談なしで進めるつもりだったけど、あんたの様子を見てると相談くらいは……してもいいかもね……」
ため息混じりで、拓人が話を切り出した。
「これは、香澄から直接聞いた話じゃない。あくまでも私の推測よ」
「推測?」
「そう。1度シークレットベビーって呼ばれるジャンルの企画をあの子と作ろうとしたことがあったの」
「……シークレット……ベビー?」
「…………そのまま日本語にすると、隠し子っていうでしょ。そういうジャンルがあるのよ。創作には」
「な、なるほど……」
(もう少し、僕も創作?ってやつを学んだ方がいいだろうか)
少しでも香澄と会話できる可能性が増えるのならと、涼はタスク管理のアプリに『創作のことを調べる』と打ち込んだ。
「……一応、説明必要かしら」
「そうだな、一応、念のために」
お互い、一応という言葉をつけ「相手のためにわざわざやってやるんだぞ」と主張を軽く会話の中に加えてから、拓人が会話のボールを再び投げた。
「一言で言うなら、金持ちでイケメンな男の子供を妊娠した女性が、男に内緒で産んで育てた後で、男と再会して、溺愛されるって言うジャンルよ」
「…………何で内緒で産むんだ?」
「あなたに、おまゆうって言葉を贈るわ。意味は聞かないで、自分で調べて」
涼は、しぶしぶタスク管理に『おまゆうを調べる』を追加した。
「まあ、事情がいろいろあるんでしょう。相手と身分が違いすぎて親が交際反対したとか……女遊びが激しい男が、たった一夜だけ相手にしたらできちゃったとか……あんたと香澄みたいにね」
「僕は内緒で産ませるなんてこと」
「それは、なかったでしょうね」
拓人は、即座に断言した。
続けて、こうも言った。
「だって、もしあんたも私も……誰も香澄の妊娠知らないままだったら、あの子は確実に堕ろしていたでしょうから」
「……は?」