二次元の外には、予想外すぎる甘々懐妊が待っていました
「か、観察?カップルの?」
「はい……」
「その心は?」
「……それ……は……」

 まさか

「セックスしそうなカップルの様子を見てきなさい!」

 と八島に言われたこと、そのまま話すわけにはいかないだろうと、香澄は口をつぐんだ。
 それから、良い言い訳がないか、香澄は必死に考えた。
 そうして振り絞った結果が

「三次元のカップルを眺めてれば、少しは恋愛の疑似体験ができるんじゃないかと思いまして」

 だった。
 しばらく、男性の反応が無かったことが、香澄は気になった。
 
(やばい……失言したかもしれない……)

 恐る恐る、香澄が男性の顔を見上げる。
 すると、男性は香澄が見たこともないような妖艶な笑みを浮かべていた。

「っ!?」

 まるで、香澄がかつて書いたことがある恋愛ゲームのドSキャラが、ヒロインにモーションをかける時の表情とよく似ていた。
 男性は、香澄のカクテルでピンク色の雫に濡れた唇を軽く親指でなぞる

「僕が、教えてあげましょうか?」
「……はい?」
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