二次元の外には、予想外すぎる甘々懐妊が待っていました
 それからリョウは香澄の腰をしっかり掴み、香澄の全身を翻弄し始めた。
 痛みと快感とで香澄の下半身も脳もぐちゃぐちゃになり始めていたが、どうにか踏ん張りたくて、香澄は必死にリョウの背中に手を回し、リョウのたくましくも美しい身体にしがみ続けた。
 そうして、体の中で起こっている摩擦が気持ちいいと思えた頃には、窓から朝日が差し込んでいた。
 この時の香澄は、眠気と欲望による脳の麻痺のためかほとんど記憶がなくなっていたのだが、ただ1つ……最後の最後に刻み込まれた記憶があった。
 リョウが、香澄の中から出て行く直前に、温かいものがじんわりと身体中に染みていったこと。
 リョウがスッと離れて行く瞬間、寂しいと思ったこと。
 そして、眠気に襲われた香澄を、汗で濡れた自らの胸元に抱き寄せてくれたリョウの、男らしくも華やかな香り。
 それと同時に、何か忘れていることがあるのではという一抹の不安はあったが、結局香澄は睡魔に負けて夢へと落ちてしまった。
 その「何か忘れていること」が、これから先の自分の人生を変えることになるなんて、このときの香澄には知る由がなかった。
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