90日のシンデレラ
「真紘、お手伝い、いい?」
「はい。何を?」
「殻を取ってくれる」
瑠樹がフライパンの蓋を開けると、湯気が舞い上がりふわりと美味しそうな匂いが広がる。パカリと口が開いて、あさりが蒸し上がっていた。
瑠樹は殻の付いたあさりだけを、ざっと穴あきスプーンで掻き取ってボウルに移す。このあさりを、真紘がむき身にするのだ。
「熱かったら、冷ましてからでいいよ」
ほこほこに茹で上がっているあさりは、確かに今だと指が火傷しそうだ。
子供のお手伝いみたいと思いながらも、こんなのも悪くないなと真紘は思う。
渡されたボウルをもってダイニングテーブルに戻り、様子を見ながらひとつずつあさりを剥いていった。
真紘がせっせと作業をする間に、瑠樹は瑠樹で茹で上がったパスタをフライパンに移しソースに絡めていく。アルデンテ一歩手前のパスタは、フライパンの中であさりの蒸し汁を吸い込んでいく。
「うーん、こんなもんかな?」
これもご機嫌で、瑠樹がひとり呟く。味見をして、パスタの塩加減をみていた。
「真紘、できた?」
剝いたあさりを持っていけば、フライパンではパスタのすき間から蒸し汁がちらりとみえる量になっていた。
そこにオリーブオイルを加えて、瑠樹はソースを乳化させる。最後に真紘が剝いたあさりを加えて、ひと温めすれば出来上がりだ。
「わぁ~、美味しそう」
フライパンを覗き込んで、思わず真紘は声が出た。
「当たり前だ。俺が作るんだから」
何だ、そのわかりやすい反応。これにもくすりと心の中で、真紘は笑ってしまう。
先のあさりの剥き身のお手伝いは真紘が子供であったが、今度は瑠樹のほうが子供みたいだ。
「そうですね。失礼しました」
「よろしい。では、盛り付けして……サラダを出して」
「はーい」
準備が整えば、ダイニングテーブルに向かい合わせで座る。ふたりの本日の夕食がはじまった。
「はい。何を?」
「殻を取ってくれる」
瑠樹がフライパンの蓋を開けると、湯気が舞い上がりふわりと美味しそうな匂いが広がる。パカリと口が開いて、あさりが蒸し上がっていた。
瑠樹は殻の付いたあさりだけを、ざっと穴あきスプーンで掻き取ってボウルに移す。このあさりを、真紘がむき身にするのだ。
「熱かったら、冷ましてからでいいよ」
ほこほこに茹で上がっているあさりは、確かに今だと指が火傷しそうだ。
子供のお手伝いみたいと思いながらも、こんなのも悪くないなと真紘は思う。
渡されたボウルをもってダイニングテーブルに戻り、様子を見ながらひとつずつあさりを剥いていった。
真紘がせっせと作業をする間に、瑠樹は瑠樹で茹で上がったパスタをフライパンに移しソースに絡めていく。アルデンテ一歩手前のパスタは、フライパンの中であさりの蒸し汁を吸い込んでいく。
「うーん、こんなもんかな?」
これもご機嫌で、瑠樹がひとり呟く。味見をして、パスタの塩加減をみていた。
「真紘、できた?」
剝いたあさりを持っていけば、フライパンではパスタのすき間から蒸し汁がちらりとみえる量になっていた。
そこにオリーブオイルを加えて、瑠樹はソースを乳化させる。最後に真紘が剝いたあさりを加えて、ひと温めすれば出来上がりだ。
「わぁ~、美味しそう」
フライパンを覗き込んで、思わず真紘は声が出た。
「当たり前だ。俺が作るんだから」
何だ、そのわかりやすい反応。これにもくすりと心の中で、真紘は笑ってしまう。
先のあさりの剥き身のお手伝いは真紘が子供であったが、今度は瑠樹のほうが子供みたいだ。
「そうですね。失礼しました」
「よろしい。では、盛り付けして……サラダを出して」
「はーい」
準備が整えば、ダイニングテーブルに向かい合わせで座る。ふたりの本日の夕食がはじまった。