90日のシンデレラ
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あっという間に日にちは過ぎて、本日は企画開発研修最終日だ。今までの研修内容を踏まえて、研修者自らが企画した案件を発表する。さながら教育機関の論文発表会とでもいおうか。
人数が人数だけに、持ち時間はひとり十五分。三つのセクションに分かれて発表し、すべての発表が終わった今、研修初日の会議室で閉会式を行っていた。
「以上をもちまして……」
閉会式次第も滞りなく行われ、司会進行役の鎌田女史が会終了の挨拶をした。パチパチとまばらな拍手がわき起こる。報告成果がどうのこうのというよりも、関係者一同へ「いままでお疲れ様」という拍手である。
一応自分もその拍手に与る立場なのだが、真紘の気分は虚ろである。そう、やり遂げたんだというよりは、終わってしまったんだという感じ。
この企画開発研修とは別に取り組んでいた『業務改善コンペ』を落選してから、真紘は覇気がない。表面上は普通を装っていても、一旦借り上げ社宅のマンションへ戻れば、脱力していた。ゆえに、残りの研修にもどうも力が入らない。
幸いにも大きな山は終了し既にまとめの段階に入っていたから、形としては問題ない報告会となった。
大勢の研修者が座る席の隙間から、ちらりと真紘は司会席の鎌田女史の後ろ側をみる。
そこはスタッフ席。本社に到着してそのまま研修ガイダンスを受けたときと同じ配置である。同じ配置であれば、裏方スタッフだってほぼ同じ。そこには予想どおり瑠樹がいた。久しぶりにみる瑠樹であった。
本日の瑠樹は内勤用のオフィスカジュアルではなく、クライアント対応のスーツ姿である。研修者に敬意を表しての正装と思われた。
あっという間に日にちは過ぎて、本日は企画開発研修最終日だ。今までの研修内容を踏まえて、研修者自らが企画した案件を発表する。さながら教育機関の論文発表会とでもいおうか。
人数が人数だけに、持ち時間はひとり十五分。三つのセクションに分かれて発表し、すべての発表が終わった今、研修初日の会議室で閉会式を行っていた。
「以上をもちまして……」
閉会式次第も滞りなく行われ、司会進行役の鎌田女史が会終了の挨拶をした。パチパチとまばらな拍手がわき起こる。報告成果がどうのこうのというよりも、関係者一同へ「いままでお疲れ様」という拍手である。
一応自分もその拍手に与る立場なのだが、真紘の気分は虚ろである。そう、やり遂げたんだというよりは、終わってしまったんだという感じ。
この企画開発研修とは別に取り組んでいた『業務改善コンペ』を落選してから、真紘は覇気がない。表面上は普通を装っていても、一旦借り上げ社宅のマンションへ戻れば、脱力していた。ゆえに、残りの研修にもどうも力が入らない。
幸いにも大きな山は終了し既にまとめの段階に入っていたから、形としては問題ない報告会となった。
大勢の研修者が座る席の隙間から、ちらりと真紘は司会席の鎌田女史の後ろ側をみる。
そこはスタッフ席。本社に到着してそのまま研修ガイダンスを受けたときと同じ配置である。同じ配置であれば、裏方スタッフだってほぼ同じ。そこには予想どおり瑠樹がいた。久しぶりにみる瑠樹であった。
本日の瑠樹は内勤用のオフィスカジュアルではなく、クライアント対応のスーツ姿である。研修者に敬意を表しての正装と思われた。