Restart〜二度目の恋もきみと
カフェに着いた私は店内を見渡し禅ちゃんの姿を探した。

「桜良ちゃん、こっちこっち!!」

すると、カフェの一番奥の席に座っている禅ちゃんが
手を振って私の名前を呼んでいるのが目に入った。

私は嬉し気に手を振る禅ちゃんに微笑むと
禅ちゃんの座る席へと足を進めた。

「ごめんね、待たせて。
もしかして、先に食べちゃった?」

テーブルには禅ちゃんの飲みかけのアイスミルクだけが置かれていたからだ。

「ううん。桜良ちゃんと一緒に食べたくて我慢して待ってたよ」

「ハハッ。先に食べてくれてても良かったのに。」

私は笑いながら、禅ちゃんの向かいの席に腰を下ろした。
そしてメニュー表を二つ取り、片方を禅ちゃんに渡す。

「ありがとう。何にしようかな...」

禅ちゃんは私からメニュー表を受け取ると
嬉しそうにメニュー表に目を落とした。
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